ブログ

アディクションについて①

皆様こんばんは。

皆様は「依存性」という言葉を耳にするとどのようなお気持ちになりますでしょうか?
私個人としては、精神障害も依存性も本人が好きでなっている訳ではないと考えていますので依存性や依存性者という言葉が差別や偏見に満ちていて苦手な為、英語での表現となる「アディクション」という表現を好んで使用しています。

以前にアルコール依存性の研修に参加した時にファシリテーターの方が「元アルコール依存性者の○○さんです」と紹介した際の強い違和感が頭から離れません。

人は生まれてくる環境や親を選べないという前提で生きています(スピリチュアルでは魂が試練の為にという解釈もありますが現実的なアプローチが必要なのでその部分は置いておきます)。自分の心も体も、性別も国籍も自由に選ぶ事はできずに、時間の流れと共に形成される社会に組み込まれて必死で生きています。

ですので、差別や偏見をあらゆる部分から排除出来るように言葉から変えていければと思っています。

医療が摂食障害を診断する際に用いるものにICD-10(WHO 世界保健機構)とDNM5(アメリカ精神医学会)があり世界共通の診断基準が定められていますので、個人差を除いて診断されます。

これらの診断基準の中では、摂食障害とアディクションは別の疾患として分類されていますが、体内で生じているアディクションの形成は同じです。アディクションです使用する精神作用物質(アルコールや麻薬など)が、食べ物を購入する→食べる→吐く→痩せる認識→快楽という一連の行動に置き換えられているのです。

本日は「精神作用物質」に焦点を当ててみます。

精神作用物質とは、認知(外界を認識する事)や情動(一時的に感情の動き)に影響を与える物質の事を指します。
その種類は、アルコール、大麻、覚醒剤、アヘン系物質、コカ、BZP(ベンゾジアゼピン)、揮発性溶剤(トルエン、シンナー)、LSD、MDMA、ニコチン、危険ドラッグ、デソモルヒネ、ケタミン、カフェインなどが挙げられます。(これらも詳細に区別すると作用の強弱がありますが大きな分類は同じものがあります)

脳には血液脳関門という脳を保護するするバリアがあるのですが、ここを通過して脳内に作用を及ぼします。(抗うつ剤や向精神薬も合法ですが同様です)

これらの物質は使用する事で、酩酊、恍惚、知覚変容、などの心地よい状態を得られる事が出来ます。
一度使用してしまうと自分の意志ではなかなかやめられないと言われています。(個人のストレスや物質の作用の強弱にもよります)
これらはやがて、常に体内に存在する事で(中枢神経抑制物質であるほど)身体の細胞がその環境に適応しようとするために変化する、身体依存や耐性の形成が行われていきます。

参考文献:一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟 編集 「精神医学と精神医療」中央法規出版2024年

Office Assistance
都筑裕子

CONTACT

一歩踏み出したいと
思ったそのときに

「少しだけ話してみたい」「まずは聞いてみたい」
そんな気持ちのときも、どうぞお気軽にご連絡ください。
ご相談内容やご質問は、フォーム・お電話にて受け付けています。

080-7133-5558

お問い合わせ

ご予約はこちら
TOP