摂食障害という病因に関する様々な仮説について。
皆様こんばんは。
私が経験した摂食障害ついてその経験を複数回にわたりお伝えさせて頂いていますが、非常に主観的なものになりますので、それとは別に精神医学で述べられている摂食障害の詳細についてもお伝えさせて頂きます。
本日は、病因に関する様々な仮説についてです。
摂食障害の発生機序についての詳細は後に述べますが、簡単にご説明すると次のように解釈になります。
ストレスや思春期の自立葛藤痩せ願望(ここに身体的な要素が加わります)→中枢精神摂食機構の異常→痩せ、栄養障害→生理的及び精神的変化です。(精神医学で述べられているこの発生機序についてもあくまでも仮説です。精神薬やその他の薬剤での多剤併用時の副作用の断定ができない事と同じく、生育歴や生理機能、精神的な側面や環境など人それぞれ千差万別ですので、原因を1つに特定することは不可能です、それくらい現実や人間の認識力は曖昧なのです)
仮説
①古典的精神力動論理→思春期の少女が成熟期に直面する事で性的な拒否が不食として表現される。
②母子関係の発達的障害→乳幼児期に生じる生理的、情緒的欲求に対して母親が不適切な応答をした場合母親との基本的信頼が形成されないため発達に問題が生じる。(エリクソンの発達課題未達成と似ています)
③肥満恐怖→思春期の女性が大人になる事に抵抗を持つことで痩せる事を追求する。
④認知モデル→体型と体重に関する過剰な関心と歪んだ認知(信念や価値観)があり、これらを基準とした自己の価値観を形成してしまう。
⑤嗜癖モデル→アディクションと同様。
⑥うつ病モデル→AN BNともに抑うつ症状を呈するため、脳内分泌の異常を予測する。この仮説は否定的見解が多い。
⑦性的虐待説→ここ事が原因でパーソナリティ障害と併存しているのではないかという仮説。
⑧文化社会的発症モデル→現代社会のスリム志向により発症するという仮説。
⑨ストレスモデル→アドレナルファティーグ(副腎疲労)を原因とするが日本の医学では通説ではなく自由診療でのみ対応。
⑩セロトニンの機能低下と機能亢進に関連する。
などが現在の精神医学での摂食障害の発症について研究された仮説です。
Office Assistance
都筑裕子