ドラッグのアディクションでの問題点。
皆様こんばんは。
日本で認知度が高いドラッグは覚せい剤です。身体依存はありませんが、精神依存が強いためアディクションが形成されると渇望が生じて頭の中は覚醒剤で埋め尽くされるため、探索行動出ます。(身体依存→体が渇望する症状はアッパー系のドラッグにはありません。アヘン系やアルコールなどのダウナー系にあります。)
ドラッグ使用が半年から1年などコンスタントに使用し続けると耐性や精神依存が強くなり、精神的な渇望が生じて探索行動に出ます。この時に幻覚や妄想(統合失調症状)があり、「何かに追いかけられている」という妄想が強く生じていた場合に、自分は気付いていないけれど犯罪を犯してしまう事があります。(お金がない時は強盗、屋根に登って包丁を持っていたり、電信柱に登るなど)
この時に万が一誰かを傷つけてしまっていたら、覚醒剤取締法違反だけではなく、刑法上の犯罪も同時に犯してしまう事になります。
昨今のTVでの報道でもおかわりだとは思いますが、覚醒剤取締法違反での初犯で逮捕の場合、余程の余罪がなければ(嫌がっている人に無理矢理使用させたとか、少量を売買したとか使用して死亡させたなど)判決は、執行猶予になる可能性が高いです。
ですが、強盗などで併合剤に問われた時は実刑判決になる可能性が高いです。(自分の意思で覚醒剤を使用した場合、精神症状があっても刑法上の心身喪失や心神耗弱が認められない事が殆どでしょう)
私が色々な方と接して来てこの事がとても問題だなと思うのです。
ドラッグの使用統制でも述べて来た通り、末端の使用者は加害者と被害者が同一である「被害者なき犯罪」という見方があります。ですが、幻覚妄想で刑事罰に処されてしまうと、加害者になってしまいます。
そして、実刑に処されることで服役→万期出所となると社会で長年かけて築いて来た生活基盤が崩壊している可能性があります。
日本という国は残念ながら差別や偏見の多い国ですから、噂があっという間に広まって、社会での新たなスタートが切りずらいでしょう。
また、刑に服した時に服役中に知り合った方からよくない誘いがあって断れないかも知れません。その誘いに乗ったがために再犯となりまた服役というケースも多く存在します。
そうして累犯になってしまうことで、人生や社会に失望してまた覚醒剤に手を伸ばしてしまうケースも多いです。
こうなってしまった場合に、日本では行き場がなくなり、尊厳が保たれた生活を送る事がとても難しくなってしまいます。
大切な家族を失ってしまった、社会的な地位が失われてしまった。可愛がっていた動物が保護施設に行ってもう会うことができない。大好きだったお洒落も楽しめない。居心地のいい家がなくなってしまったなど、またお金もなくなるでしょう。
こうなった時に人生を失ってしまった後悔をしても仕切れないと思うのです。
ですので、アディクション(依存)物質への知識と理解を深めて、健やかな人生が送れるように日頃から心がけておく事が大切だと感じます。
参考文献:更生保護法人 日本更生保護協会発行「保護司のための薬物依存Q&A」2023年
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都筑裕子