摂食障害初期に見られる食行動の変化について
皆様こんにちは。9月も中旬に近くなり、猛暑がさり気持ちのいい週末をお過ごしかと思われます。
以前のブログで、病的なダイエットについて記述致しましたが、今回はその続きとなる摂食障害に繋がりそうな食行動の変化についてお伝えさせて頂きます。
摂食障害を医学的に大きく分けますと、神経性食欲不振症(anorexia nervous:AN 拒食)と神経過食症(bulimia nerves:BN 過食)があります。
(以下、AN BN)
これらの状態に移行するかしないかを早期に具体的に発見することはとても難しいと言われています。何故なら現代女性のおそらく90%以上が日常生活に何らかのダイエットを取り入れており、それは様々な情報をもとに日々変化しているからです。
ですので、例えばお子様が普通に学校に行き帰宅し、日常生活を営んでいれば見過ごされてしまうでしょう。
また、食行動が通常の状態と異なる事については、本人も自覚がありますから、質問したとしても否定されるでしょう。
そして本人が病識を持つ頃には、社会生活に異常が生じ、身体的、精神的にも大きなダメージを負っている事が多いです。
以下注意点について述べていきます。
※病的なダイエットについて
・食卓につく事を避けたがる。食卓についても反抗的になる。
・食べ物の好き嫌いが多くなり量が多いなどの指摘が始まる。
・主食を避けて野菜などを好むようになり揚げ物や肉料理に抵抗を見せる。
・食べ物を刻んだり、食べる時間が遅くなる少し食べるとお腹がはって気持ちが悪いと言う。
・食べ物を自室に隠している。外やトイレに捨てる。
・度々冷蔵庫から食べ物がなくなり、彼女の自室から空箱が見つかる。
・色々な理由をつけて人と食事する機会を避ける。
・食後とトイレで嘔吐している様子が伺える。
・食べ物のカロリーを極端に気にするようになる。体重の数字に強い執着を見せる。
・食べ物について極端な考えを持つ。例えば炭水化物や脂肪はダメだが食物繊維などの低カロリー食品については肯定的である。
などです。
これらの症状が数年続くこともあれば、数ヶ月続きAN BNの状態になるなど、個人差がある為明確にどのくらいとは言えないのですが、
この食行動の変化が生じるずっと以前より、本人の心理状態はとても良くなく、本人もその事に気付かず(気付いても言えない、社会に合わせなければと必死で頑張っている)日常生活を送っている事が殆どです。
次回は食事以外の行動の変化についてお伝えさせて頂きます。
参考文献 切池信男 著「摂食障害-食べない、食べられない、食べたら止まらない」医学書院 2011年
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