アルコール関連障害について③
皆様こんばんは。
アルコール関連障害についてでは、アルコールのアディクション(依存性)について概観しています。
今回は「酔い」(酩酊)の分類についてお伝えしていきます。
※酩酊の分類
①単純酩酊→血中のアルコール濃度上昇に伴う一般的な反応を単純酩酊という。
・興奮や精神症状はなく、通常の酔っ払い程度である。
・アルコールの血中濃度によって4段階に分けられます。
②複雑酩酊→比較的高い(通常0.18%以上の)アルコール血中濃度で、被刺激性が高まり言動が粗暴になる異常酩酊を複雑酩酊という。
・酩酊による興奮が長く続く。
・衝動的で抑制が効かなくなる。
・言動などは周囲の状況からある程度理解が出来る。
・完全な意識障害には陥っていないので、ある程度回想出来る。
③病的酩酊→飲酒によって急激に意識変容が生じ、せん妄や朦朧となり顕著な興奮を示す異常酩酊を病的酩酊という。
・少量でも飲酒の数分後に極めて攻撃的になり、情動が不安定になる。
・言動は周囲の状況とは無関係で理解が不能である。
・本人の時間や場所の見当識は障害され、後で全く回想出来ない。
・アルコールに起因する脳の異常反応と言える。
次回は酔いの段階の詳細についてお伝え致します。
引用、参考文献:一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟偏「精神医学と精神医療」中央法規出版2024年p83